土地や建物を売るときの税金の基本
不動産を売却した際に得た利益には「譲渡所得税」がかかります。これは、売却した土地や建物などの不動産から得られる所得に対して課される税金です。特にこの税金は、給与所得などの他の所得とは分けて計算される「分離課税」という方法が取られます。

長期所得と短期所得の違い
売却した不動産の所有期間によって、税率が異なる点に注意が必要です。所有期間が5年を超える場合は「長期譲渡所得」、5年以下であれば「短期譲渡所得」と分類されます。

・長期譲渡所得: 税率は所得税が15%、住民税が5%
・短期譲渡所得: 税率は所得税が30%、住民税が9%

課税譲渡所得金額の計算方法
不動産売却における税金の計算式は次のようになります。
譲渡価額- 取得費 + 譲渡費用 - 特別控除額 = 課税譲渡所得金額

ここで、「譲渡価額」とは不動産を売った際の価格です。一方、「取得費」とは不動産を購入した際の費用や、必要に応じて建物の減価償却を含みます。「譲渡費用」には、仲介手数料や測量費などが含まれます。

マイホームの特例
自宅（マイホーム）を売却した場合、最大3,000万円の特別控除が利用できる可能性があります。これにより、譲渡所得から3,000万円まで控除することができ、税負担が軽減されます。

さらに、所有期間が10年を超えるマイホームを売却した場合には、特定の条件下で税率がさらに軽減される「軽減税率の特例」が適用される場合があります。

確定申告と必要な書類
不動産を売却した際には確定申告が必要です。特に、特例を利用する場合には、売買契約書の写しや登記事項証明書など、一定の書類が必要となります。

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