■ 親の借金は自動的に相続される？
「お父さんが亡くなったあと、突然借金の請求書が…」
これは実際に起き得る話です。親が亡くなった際、財産だけでなく**借金（負債）**も相続の対象となります。知らないうちに多額の借金を背負ってしまうケースもあるため、注意が必要です。

■ 不動産が絡むとさらに複雑に
例えば、ご両親が住んでいた自宅が不動産資産として残されていた場合。
「この家は売れば返済できるから…」と思うかもしれませんが、不動産にはローンや抵当権がついていることがあり、単純に売却すれば解決するとは限りません。

■ こんな時はどうする？3つの選択肢
親の借金が発覚した場合、以下の3つの方法があります。
1. 単純承認
・ 財産も負債もすべて引き継ぐ方法。財産の方が多い場合に選ばれることが一般的です。
2. 相続放棄
・ 財産も負債もすべて放棄する方法。家庭裁判所に申し立てが必要で、原則として親の死亡を知ってから3か月以内に行う必要があります。
3. 限定承認
・ 財産の範囲内で負債を引き継ぐ方法。「財産＞負債」の場合に選ばれることが多く、万が一負債が多くてもマイナス分は引き継がなくて済みます。

■ 実際にこんなケースがありました
【事例】
40代の女性・Aさんは、お母さまが亡くなった後、実家の名義変更のために調べたところ、実はお母さまが生前に事業資金として多額の借金をしていたことが発覚。Aさんはすぐに専門家に相談し、相続放棄の手続きを行うことで負債を背負わずに済みました。
「知らなかったら…」とAさんは今でもほっとしているそうです。

■ 専門家に相談するのが安心
相続は法律や手続きが複雑です。特に不動産が絡む場合、司法書士や弁護士、不動産の専門家に相談することで、安心して正しい判断ができます。

「親の借金を相続する？」——この不安を抱えたときは、焦らずに正しい手続きを取ることが大切です。

「もしもの時に備えて、今のうちから知識を身につけておきませんか？」 気になることがあれば、お気軽にご相談ください。